【読書感想】暗いところで待ち合わせ(乙一)
暑い。毎年言われてるが、今年も過去最高クラスに暑いようです。
食品関係の仕事をしているので、暑さと降雨量の少なさで農作物の出来が心配です。
さて、今日の読書感想はこちら
- 作者: 乙一
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2013/08/09
- メディア: Kindle版
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人気作家乙一の長編(短いですが)です
簡単なあらすじは殺人容疑で逃げている大石アキヒロが、盲目で独り暮らしをしている本間ミチルの家に逃げ込むという話しです
ミチルは目が見えないので、アキヒロの存在に気付きません
しかし徐々に気配で誰かが家の中にいるという事に気付き始めます
そんな中で二人が共同生活を始めるというストーリーです
この奇妙な設定が独特で凄いですね
ある時期乙一は小説の登場人物には感情移入をしない。小説は技術で書いていると発言してました
乙一が参考にしていた本がこちら
- 作者: 岡田斗司夫
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 1996/05
- メディア: 単行本
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この本の中でハリウッド映画を解説していますが、乙一はこの本の通り起承転結をきっちり1/4に分けてます
また葛藤を抱えた人間にトラブルが起き、そのトラブルを解決することにより、成長するというドラマの定番をしっかり踏まえてます
そういった機械的、技術的に小説を書いている部分に注目するのも面白いかと思います
ただ乙一の面白さは独特なストーリー展開、ユーモア、登場人物の屈折感にあると思うので、小説の書き方を学んでも同じようには書けません(当たり前ですが)